淫獣捜査 隷辱の魔罠

【45】 雌犬たちの行進

 雲一つ無い満天の夜空にぽっかりと浮かぶ満月。
 そこから降り注ぐ月明かりの下、黒革の拘束具で獣の姿へと貶められた女たちが、首輪の鎖を引かれ四つん這いで2列に並び行進していく。
 14匹の雌奴隷たちがゴルフコースの芝生の上を横切り、雑木林の中へと引き立てられていくのを、俺は、ナナさんとタギシさんと共にその最後尾について見ていた。
 涼子さんは、美里さんと共にヒトイヌの最後列についていた。


―― 白い裸体に、黒革の拘束具を着せられ、乳房を根元から絞り出すように、腰はこれでもかと細められた彼女たち…… ――

―― 長くスラッとした手足をそれぞれ折り畳まれ、黒革の拘束具で固定され、肘と膝で四つん這いに歩くことを強要されている…… ――

―― アナルには、アナル栓を押し込まれ、腸内で大きく膨らまされると共に、流し込まれた浣腸液によって引き起こされた排便を、強制的に塞き止めていた…… ――

―― 膣内には、まるで黒い毛蟹やタランチュラの脚を連想するような異形の淫具が、子宮に達するまで侵食され、内部から責め立て続けている…… ――

―― 彼女らの細い首輪には、肉厚な黒革の首輪がしっかり嵌められており、そこに繋がれた鎖を脇を歩く黒服の男に握られ、引き立てられていく…… ――


 そんな彼女らは、折りたたまれた手足で、必死に歩き進めているのだが、肘と膝で歩く為、その歩みは遅く、拘束された身体を左右に大きく揺らしながらガクンガクンと歩かざるおえない。
 その為、拘束ベルトで根元から無残に搾り出され、表面に淫具が食い込んだ涼子さんの豊乳が激しく揺れると共に、同様に多数の細かい針を食い込ませた肉芽を責める淫具も左右に激しく揺れ、彼女を責め立てていた。
 拘束具の合間から見える白い肌には、びっしりと汗の珠が浮き出て、歩くたびに表面を伝い滴り落ちる。
 しかも、こちらに突き出された染み一つ無いツンと吊り上ったヒップの谷間、腸内で膨張したアナル栓から生える尻尾が揺られるたびに、”リグラー”という異形の淫具によって子宮まで侵食されたしまった彼女の秘肉から大量の淫液が、まるでお漏らしのように溢れ出しているのが見えた。
 
「ひッ、ひッ、ひぐぅぅーッ!!」
 
 数歩、歩いてはその歩みは止まり、身体を仰け反らしてブルブルと身体を震わせては、犬型ガスマスクの下で、雄叫びのような淫泣きを放つのだが、相互リンクで動く淫具たちは絶妙のタイミングで、彼女の絶頂を阻止する。その度に、彼女は身体を打ち振り、切なそうな鳴き声があげる。

「あぁぁぁぁ、ひやーッ!」

 その姿は肉欲に溺れ、翻弄される哀れな雌奴隷の姿そのものだった。

「ただでさえ、貴方様に注入された浣腸液で、便意も限界でしょうに、複数の淫具による寸止め責めなんてされれば、たまったものではないですわね」

 俺の右側を歩くナナさんが、涼子さんを哀れむように呟くのだが、その目はウットリしたように激しく潤み、美貌を上気させていた。

「はははッ、俺の奴隷の方もイイ感じだぜ」

 左側を歩くタギシさんの言葉に、俺は視線を涼子さんの隣を歩かされている女性記者である美里さんへと移した。
 美里さんも、涼子さん同様に膣内に”リグラー”、腸内にはアナル栓による排泄管理がなされているのだが、身体に取り付けられている器具は、彼女の筋肉を強制的に動かし鍛えるモノであった。
 人妻であった涼子さんと違い、つい先ほどまで処女だった美里さん。性的な感度は異なるはずなのだが、彼女の狂いようは、涼子さん以上だった。

「おぉぅッ! おおぉン!!」

 ヒトイヌの姿に拘束された身体は、震えが止まらず、ガスマスクを被せされた頭部は、狂ったように左右に打ち振られ、悲鳴のような絶叫が止まることを知らなかった。

「はははッ、ガスマスクの下じゃぁ、白目剥いて涎垂らした、だらしない顔をしてるんだろうなぁ」

 タギシさんは、愉しそうに笑い、肩を揺らした。
 その言葉に俺は、先ほど支配人を射殺さんばかりに睨みつけ毅然としていた美里さんの顔を思い出していた。

―― その顔が、今はマスクの下でどんな顔を曝しているのか…… ――

 それを想像すると、ゾクゾクっと言いようの無いドス黒い快感が俺を襲った。

(すっかり、俺もこの異様な空気に慣らされてしまったな……)

 その感覚に酔いしれながら、それでも頭の一部はひどく醒めて自分を観察し続けていた。



(……あれ?)

 そうやって木々の間をしばらく進んでいるのだが、いっこうに会場となる建造物は見えてこなかった。
 怪訝な顔をしている俺に気付いたのが、横にいたナナさんがクスリと笑った。

「あー、そう言えばルーキーは来るのは初めてだもんな」

 ナナさんの様子で、タギシさんもそれに気が付いたようで、ニヤニヤと意味深な笑みを浮かべ始める。

「な、なんなんですか、2人して……」

 2人の反応に憮然とする俺なのだが、タギシさんは『楽しみは取っておかないとな』とはぐらかすばかりだった。

「むー……」

 どうもスッキリしない感覚に俺がモヤモヤしていると、集団は、木々の間にポッカリと空いた広場へと出た。
 直径5メートルの空間で、足元には芝生が生えており、上空は覆いかぶさるように生えた木々で、空は見えず、さしずめ自然で作られたシェルターのようであった。
 最後尾であった俺たち3人が、その広場に足を踏み入れるのを確認すると、支配人は脇に立つ黒服の男に頷き合図を送った。
 その男は、懐から出した端末でなにやら操作すると、突然、ガクンッと足元が揺れた。

「な、なにが……」

 周囲を見ると、俺たちが立っていた地面が徐々に下がり始めていた。

「――エ、エレベーター!?」
「はははッ、驚いたろ」

 驚く俺に、タギシさんはニッと白い歯を見せ笑みを浮かべる。

「通常は他の小さな入り口を使うのですが、今回は兎狩りの方々と一緒で大人数でしたものね」

 ナナさんは、そう説明してくれるのだが、ただ俺はポカーンと無様に口を開けて周囲を見渡していた。

「はははッ、まったく、馬鹿ぽい仕掛けだよなぁ。誰が作らせたのやら」
「……オーナーですわよ」

 豪快に笑うタギシさんの言葉に、ナナさんは苦笑いを浮かべ呟いた。

「”インパクトを与えたいのなら、その対象となる相手の想像を上回ればいい”と無理やり造らせたと聞いてますわ」
「まぁ、大概のことには見慣れた金持ち連中を驚かすには、これぐらいはしないとダメなのかもなぁ」
「確かに……驚かされましたけど……」

 事実、驚かされた俺としては、まんまとオーナーである紫堂の仕掛けに引っ掛かったわけで、素直に喜べなかった。
 それと共に、俺の中の紫堂 一矢という人物像が、どうにも定まらなくなってきていて困っていた。
 涼子さんが話していた『非道な人物像』と、ナナさんが時折漏らす『変わり者な人物像』、そのどちらが正しいのか、俺にはよく分からなくなっていた。



 そんな俺の悩みとは別に、俺たちを乗せた大型エレベーターはゆっくりと下がっていく。

「さて、もうすぐ到着ですわよ」

 エレベーターの周囲は壁に囲まれているのだが、しばらくすると一面だけくり貫かれ、奥へと進む通路が姿を現した。
 そして、その通路が完全に姿を現すと、エレベーターは静かに停止した。

「さて、参りましょうかな」

 支配人の言葉と共に、集団は再び歩き出す。
 幅3メートルほどの通路を支配人を先頭に進んでいくと、今度は正面に両開きの大きな扉が姿を現した。

――ガコンッ

 俺たちが目の前まで到着すると、扉は重そうな音を立てながら、ゆっくりと内側へと開き始める。
 それと共に、その隙間から、眩いばかりの光が溢れ出してくる。

「到着しましたわ。さぁ、淫宴のメインステージへようこそ」

 ナナさんは妖艶に微笑みながら俺の手を取ると、ゆっくりと光り輝く扉の中へと俺を導いていった。





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