催淫染脳支配
【プロローグ】 連行される女教師
――カッ……カッ……カッ……
とうに下校時間は過ぎていた。部活で残っていた教師や生徒もすでに帰宅し、無人であるはずの夜の校舎に甲高いヒールの靴音が響いていた。
照明が落とされた暗い廊下を、非常灯のわずかな光と窓から射し込む月明かりだけが照らす。そこを女生徒に囲まれるようにして歩かされる女教師の姿があった。
だが、その女が教師と言われても、すぐに同意はできないだろう。
モデルのようにスラリとした白い肢体のプロポーションなのもそうだが、ボンデージ衣装をまとった半裸姿でいたのだ。
しかも後ろ手に拘束されて、先行して歩く少女に家畜のように首輪のリードを曳かれているのだった。
――背後でまっすぐに揃えさせられた両腕を、アームバイダーという拘束具が覆っている。指先から二の腕までスッポリと収納した拘束具は手首、肘の前後とそれぞれのベルトがギリギリ締め上げ、袋口から伸びたハーネスが胸元で交差するように上体に絡みつき、抜け出すことを不可能にしている。
――足取りがおぼつかないのは、履かされてるヒールブーツのためだ。踵が15センチもあるピンヒールよって、バレリーナのような爪先立ちを強要されている。
――その足で歩むたびにジャラリ、ジャラリと鈍い金音をたてるのは足枷同士を繋ぐ鎖だ。40センチほどの長さの鎖は歩く分には問題ないが、走るのを阻害するモノだ。
――そうして手足の自由を封じた上で、黒革のコルセットがこれでもかと細い腰を締め付けている。首輪とを繋ぐハーネスが量感たっぷりな乳房を根元から挟み込んで砲弾のように変形させて突きださせていた。
――ユサユサと揺れる双乳の頂では、硬く尖る乳首に鰐口のクリップが噛まされている。付属する卵形ローターの振動が責め立て、クリップ同士を繋ぐ細い鎖を激しく揺らさせていた。そのたびにキラリと月の光を冷たく反射するのだった。
――下半身には、わずかばかりの面積の黒革製のハイレグショーツが履かされている。股間を縦に走るファスナーの隙間から三本のピンクのコードを生えているのが見える。それは太ももにテープで固定されたコントロールボックスへと繋がれており、ショーツの中で僅かなモーター音を響かせて女の細腰を妖しく揺らさせていた。
――拘束された裸体を震わせ 、シャープな顎を反らせて喘ぐ女。その頭部にはアイマスクと口枷が一体になったヘッドギアが被せられていた。アイマスクの下で眉根がキュッと切なげに寄せられ、ゴム棒が噛まされた口端からはダラダラと涎を垂らしている。垂れた涎が透明な糸を引いていて、廊下を転々と濡らしているのだった。
その女の身体がふらつき、歩みが少し遅れた。
途端に首輪のリードが強く引かれ、同時に背後からツンとつり上がった尻肉へと容赦ないスパンキングがなされた。
卓球のラケットのような形状の革張りのパドルがバシンッ、バシンッと打ち付けられ、女が苦悶の呻きをあげる。
既に何度も繰り返された行為なのだろう。双臀はすでに真っ赤に染まり、熱を持ってジンジンと鈍い痛みを走らせていた。
(どうして……こんな事に……)
年下の少女たちに連行される女は、苦痛と快楽にさらされて心も肉体もおかしくなっていた。
混濁する意識の中で、それでもわずかに残った理性は霧散しまいと踏ん張り、薄れゆく記憶の断片を必死にかき集めているのだった。
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