隷属の交換契約 ー変えられてしまった僕の幼馴染みー
「ねぇ、その胸ぐらを掴んでる手……離してくれないかなぁ?」
不良たちに絡まれていた僕に、助けの手を差し伸べてくれたのは幼なじみであるミカ姉こと心空 未可子だった。
同じマンションの隣部屋に住む彼女の家とは、家族ぐるみの付き合いで、ミカ姉の両親が共働きというのもあって、よく我が家で預かり姉弟のようにして育った。
気弱な僕はニつ歳上のミカ姉にいつも助けられてばかりで、一時は彼女に憧れて同じ空手の道場に通っていたこともある。
残念ながら僕は体調を崩して辞めたけれど、その後も続けていた彼女は高校の大会で何度も表彰台にあがるまでになっていた。
そんなミカ姉と同じ高校に行きたくて、その日は学校帰りに参考書を探しに商店街に寄っていた。
そこで、運悪くクラスのガラの悪い三人組に絡まれ、こうして路地裏でリーダー格の南波に胸ぐらを掴まれているわけだった。
「なんだよ、邪魔すんなよ、コイツの知り合いか?」
「そうだけど、だから離してくれと頼んでるだけどッ」
「はッ、お前ぇ、こんなイイお姉さんと知り合いなのかよ。なぁ、紹介してくれよぉ」
お願いの体裁はとっているけど、目では断るなと威嚇してきている。
まぁ、確かにミカ姉は、ちょっとばっかり気が強いけど可愛いし、綺麗だと思う。
背中まで伸ばした髪はサラサラでいい匂いするし、毎日の鍛錬を欠かさない身体は、見事に絞り込まれているのに、その胸のボリュームは年々増すばかりで、密かに目のやり場に困ってる。
特に弟同然に扱う僕にはスキンシップは激しくて、よく背後から抱きついてくるから本当に困ってる。
僕だって男だからっと強く言いたいけど、彼女との関係が崩れるのが怖くって赤面して黙るしかない。
そんな大事な存在だから気弱な僕でも、この時ばかりは脅しにも毅然と断れた。
「はぁ? なに断ってるの、お前ごときがなにをトチ狂ってんだよ」
「あれだ、この綺麗な姉ちゃんに良いところ見せようって頑張ってるんだぜ」
「お前なぁ、もうちょっと考えてから喋れよなぁ、毎日のように学校でツラを合わせるんだからよぉ」
「それでも、嫌なものは嫌なんだよッ」
相手の目を睨んで叫ぶ僕の気迫に、意表をつかれたのか掴んでいた手が緩む。
すかさず、それを振りほどくとミカ姉を守るようにして、三人組の前に立ち塞がる。
それが余りにも予想外な展開だったんだろう。茫然としていた彼らだが、次には突然笑いだす。
「ぷはははッ、なにマジになってるんだよ」
「いじめられっ子がナイト気取りかよ、ウケるわー」
「いや、あり得ないって、そうだろぉ、こんなゴミ虫風情が俺らに歯向かうなんでよぉ」
無抵抗と思い込んでいた相手からの反抗が、想像以上に怒りを買ったらしい。ブチ切れ状態で殴りかかってくる。
「よくいったわ、あとは任せてッ」
ボッと空気を裂く音とともに、僕の脇からミカ姉の鋭い蹴りが放たれる。
ちなみに彼女も制服で、ブレザーを着込んだ下はチェック柄のスカートだ。恐らく深く考えるよりも身体が動いてるんだと思うけど、そういう雑なところは心配になる。
年下とはいえ三人を相手に大立ち回りをして、舞うスカートからはチラチラとピンクの下着が見えているのに気付いていない。
「つ、強ぇぞ、この女ッ」
「空手使いかよ、技がシャレになってないぞ」
「チッ、囲め、3対1なんだぞ、頭を使えッ」
頭のまわる南波の指示で、掴みかかろうとミカ姉を取り囲む。
三人の相手では掴まれて動きを止められるだけでも致命的だ。ジリジリと包囲を狭められるほどに動きが制限されて窮地になっていく。
(マズい、助けないと……)
僕が助けに動き出そうとした瞬間、大きな笛の音が周囲に響き渡る。乱闘騒ぎを聴きつけて、警察官が駆けつけてくれた。
その瞬間、彼らのような不良の行動は素早い。警察官が来るのとは反対方向へと二人が走り出す。
ひとり残った南波は、ミカ姉の全身を舐めるように見たあとに、僕に視線を向けてきた。
「まぁ、今日はこの可愛い姉ちゃんに免じて終わりにしてやるよ、この続きは学校で楽しもうなッ」
金髪に染めて、妙に荒事に場慣れした雰囲気の南波がニタリと不気味に笑う。悪い噂が絶えない彼には、他のふたりにはない凄みがある。
それに圧倒されてしまうが、それも一瞬で、すぐに南波も走り去っていった。
この翌日、南波たち三人は教師たちにこってりと絞られたようだが、それが終わると陰湿なイジメを僕に仕掛けてきた。
持ち物の紛失から通りすがりの暴力と、人の目を避けながら巧妙に仕掛けてくる。
もちろん僕も教師らに相談するのだけど、また別の手で嫌がらせを継続してきて切りがない。
(こうなりゃ、我慢比べだッ)
卒業まで数ヶ月、それを耐えきって卒業すれば嫌がらせをする三人組とは別れ、ミカ姉と同じ学校へと進学する。
そのためには今は受験勉強がなによりも重要だった。
スポーツ推薦で入学したミカ姉とは違い、僕は一般入試だ。意外に偏差値が高い学校なので、気を抜けない。
覚悟を決めれば、彼らの嫌がらせには耐えられるし、なによりミカ姉には心配を掛けたくなかった。
(それに悪いことばかりじゃないしね)
この頃、ミカ姉は幼い頃のように僕と登下校するようになっていた。
僕を送り届けると自分の高校へと向かう。共に地元の学校で近いとはいえ負担は小さくないはず。だけど、それで彼女の心配が減るのならと甘えていた。
「あの時は勇気をだして守ってくれて、ありがとう。すごーく、カッコ良かったよ」
そう言って夕日の中で微笑んでくれたミカ姉をみて、僕も秘めた想いを告げようと決意をする。
「合格したら……僕がミカ姉と同じ学校に合格できたら、聞いて欲しいことがあるんだ」
「うん……楽しみに待ってるよ」
それからはミカ姉とはより親密になった気がして、幸せを噛みしみながら受験勉強に没頭した。
そんな幸せそうにしている僕のことを、嫌がらせをする南波たちが面白いはずもなかった。だけど、幸せに酔いしれていた僕はそんな事にも気づけなかった。
夜遅くに自転車での塾帰りの途中、物陰から急発進した車に撥ねられてしまった。
幸いなことに死ぬような大怪我は避けられたけど、この大事な時期に右足を骨折してしまう。
それよりも、もっと大変だったのはミカ姉だ。僕が搬送されたと知らされて、慌てて駆けつけた時の狼狽えぶりは凄かった。
真っ青な顔してきた彼女は、元気そうにする僕の顔をみてワンワン泣いた。あんなに泣いてるミカ姉なんて幼い頃以来だろう。
「大丈夫だから安心して、ただ、脚を骨折して送り迎えが車になってしまうのが残念だけどね」
「……もぅ、私との登下校を残念がるぐらいなら大丈夫そうだね」
「正直、それも僕の勉強へのモチベーションを随分と上げてくれてたから……なくなると影響は大きいよ」
軽口を叩く僕の様子に、不安そうにしていたミカ姉もホッとしたようだ、いつもの彼女に戻っていく。
「しょうがないなぁ、わからないところはメッセージで送って、ここに来て勉強を教えてあげるわよ」
「頼みます、未可子先生」
お互いの顔を見合わせてクスクスと笑いあう、そんな楽しいやり取りが続いた。
だけど、僕を轢いた車が盗難車であったこと、犯人はわかっていない事を聞くと途端に険しい表情になった。
「まさかね……でも、今度こそ、私が守るから……」
強い意志を込めて、自分に言い聞かせていた彼女の言葉、その真意を僕はわかっていなかった。
翌日から僕はしばらく検査やらで忙しくて、ようやく数日ぶりに会ったときに彼女に違和感を感じた。
なにか無理に明るくしているように感じたからだ。
「なんか嫌なことでもあったの?」
「……え? いやだなぁ……なんにもないわよ」
ミカ姉は都合の悪いことや嘘をつくとき、視線を右にそらす癖がある。
その時もそうだったけど、意地っ張りな彼女は本当のことをなかなか話さない。
だから、こういう時は彼女が話せるようになるまで待つ、そう僕はしてきた。
「本当に? いつでも相談にのるからね」
「……うん……大丈夫だよ」
寂しげに微笑むと、その日は逃げるようにして帰っていく。いつも颯爽としていた彼女の後ろ姿が、その日は凄く小さくみえて、いいようのない不安にかられてしまう。
その不安をなかなか払拭できぬまま、ミカ姉がお見舞いにくる頻度は日がたつほどに減っていく。
(ミカ姉に会えないのは寂しいけど……)
空手の大会や定期テストの準備など元々は多忙な彼女だからと自分に言い聞かせて、欠かさずにくるメッセージで会えない寂しさ紛らせた。
そうして、ようやく退院することになるのだけど、今度は受験までの日にちが迫る。
入院で遅れた分を取り戻すため、学校側も補習授業を設けてくれて、僕の方もリハビリとの両立で多忙な日々を過ごすことになった。
夜遅くに帰宅して、眠い目を擦りながら受験勉強に取り組む。そんな時に届くミカ姉のメッセージがどんなに励みになったか。
――ミカ姉と同じ学校に合格したら、好きだと告白する。
その為に僕は頑張り続けられた。
そうして、本番である入学試験も無事に受けられて、確かな手応えも感じていた。あとは合格発表を待つだけとなり、ようやく張り詰めていた緊張を緩めることができた。
それからは怪我を治すためにリハビリに専念する日々で、成長期でもある僕は予定よりも早くギブスを外してもらえた。
「ミカ姉は家にいるのかぁ、喜んでくれるかな」
不意打ちでの訪問を考えたのは、ちょっと驚かせやろうという悪戯心からだった。
だけど、マンションに戻る途中の繁華街で、事前のメッセージでは自宅にいるはずの彼女を見かけることになる。それも例の三人組と一緒に歩いている姿だ。
「なんで、あいつらと……」
南波たち三人は親しげにミカ姉に話しかけ、リーダーの南波にいたっては馴れなれしく彼女の肩に手をまわしている。
まるで俺の女と言わんばかりの態度で、これみよがしに胸まで揉んでいた。
以前のミカ姉なら、そんなことされたら痛烈な一撃を見舞っていただろう。だけど、その時は真っ赤な顔で俯いてされるがままだ。
他人の空似というのも考えたけど、見慣れない派手な真紅のコート姿とはいえ間違いなくミカ姉だった。
徐々に遠のいていく彼らを慌てて追いかけるけど、夕方なのもあって買い物客が多い。ちょっと目を離すと見失ってしまいそうだ。
それでも、ミカ姉を放っておけない僕は、距離をおいて追跡する。
そうして、しばらく後ろから見ていて、ミカ姉の様子がおかしいことに気がつく。
(もしかして、体調が悪いのかな?)
フラフラとして、なにやら足取りが危なっかしい。時折、足を止めて倒れ込みそうになるのを、南波が抱き支えているほどだ。
ただ、腹が立つことに、そんな彼女を彼らは心配するどころか、嘲笑っていた。
その光景に、流石の僕もカチンッとくる。文句を言ってやろうと一歩を踏み出した。
――カラ、カラ、カラ……
踏み出した足が、落ちていたなにかを蹴ってしまったようだ。
ピンク色したウズラの卵大の物体が、通行人の間を抜けて、排水口にポトリっと落ちてしまう。
慌てて周囲を見渡すけど、それを落とした人はいなさそうだ。
「――あッ、しまったッ」
落とし物に気を取られて、南波たちを見失ってしまった。慌てて彼らがいたあたりまで急いだけど、もう影も形もない。
その先は、繁華街に隣接したラブホテルが並ぶ一角で、流石に僕がうろつくには問題がありすぎて、完全に見失ってしまった。
(くそぉ、なんなんだよぉッ、誰か説明してくれよ)
理解できない状況に出食わして、嫌な予感しかしない。
不安に駆られて通話を試みるけど、何度もコールしても彼女がでることはなかった。
次の日も諦めずに通話をするけど、それでも繋がらず、ならばと送ったメッセージにも反応がない。
しょうがなくお隣を訪ねてみると、ちょうど彼女のお母さんに出会うことができた。
それとなくミカ姉のことを尋ねると、どうやら友達の家に泊まっているらしい。だけど、誰の家なのかまではお母さんも知らなかった。
(取り越し苦労で、僕の勘違いに違いない……)
何度も自分に言い聞かせてみたけど、不安は消えることはなかった。
そうして、悶々とした日々を過ごすうちに合格発表の前日となる。
その頃には彼女からのメッセージは完全に途絶えていて、家族に心配されるほど憔悴していた。
幸いなのは周囲がそれを合格発表への緊張のせいだと誤解してくれたことだろう。
だから、深夜にミカ姉からの着信があったときは慌てて飛びつき、ワンコールで出ていた。
「ミ、ミカ姉ぇ、いったい……」
「おーッ、出るのはぇーなぁー、でも、悪いなぁ、愛しのミカ姉じゃなくてよぉ」
スピーカーから聴こえたのは、ミカ姉ではなく男の声、それも一番聞きたくないヤツのだった。
「南波……お前ぇ、やっぱり、ミカ姉をどうしたッ」
「おッ、その様子だと何か気付かれてた? ただ、勘違いするなよぉ、あくまでも未可子も同意の上で一緒に愉しんでただけだぜぇ、それも今日までだからなッ。その辺を誤解されちゃぁ困るから、こうして親切に連絡してるんだぜぇ」
「な、なにを言ってるんだよ」
「まー、まー、いろいろ記録してたんで送るからよぉ、それで理解してくれや」
通話はそれで切られると、直後にメッセージで動画や静止画が次々と送られてきた。
「な、なんだよ……これ……」
僕は震える指で、最初の動画を再生した。
「おーし、ちゃんと撮れてるか? よーし、バッチリだなぁ、それじゃ、はじめるから笑顔で頼むよ」
南波の声で始まった動画は、まずボロボロとなった三人組が現れる。全員が顔に青痣をつくり血の跡まである状態でひどい有様だった。
次に画面が流れ、白い下着姿で土下座するミカ姉が映る。
「あー、状況を説明するとお前へのイジメをやめろと未可子は俺たちに直談判に来たわけだ。それが駄目だと知ると得意の空手で暴力に打って出たわけで、こうして俺たちはボロボロなわけよぉ」
それは三人組の姿をみれば容易に想像できた。でも、ミカ姉が下着姿で土下座している理由が皆目検討がつかない。
だけど、続く南波の説明によって、その疑問も解消することになる。
僕が搬送されたことをミカ姉が知ったのは、実は南波からかかってきた脅しの電話でだった。
それによって、彼女は盗難車による轢き逃げが南波たちによるものだと理解した。
入院した僕と別れたあと、直談判に彼らのもとを訪れて、イジメを止めるように交渉したようだ。
それに彼らが素直に応じるわけもなく、再び襲いかかってくるのを撃退する。
力で解決するのは本意ではないけど、彼女はそれで解決すると思った。
たが、予想外にも南波たちは屈しなかった。
「止めたければ俺たちを殺すんだなッ、そうじゃなきゃ、一生、アイツを苦しめてやる、今回は運が良かったが、次も生きてるとイイよなぁ」
いざとなったら得意の空手で懲らしめれば解決できると考えていたミカ姉にすれば、相手は折れず、目論見とは逆にますます憎悪を僕に向けていく。
今回は車に轢かれても運良く骨折ですんだが、次はどうなるかわからない。その恐怖にミカ姉の方が屈した。
そこで泣きながら謝罪すれば、三人組が相手の弱味に付け入らないはずもない。彼女に対してある交換契約を突きつけてきた。
――その壱、僕の合格発表があるまでの間、三人に対して絶対服従を誓う奴隷となれ。
――その弐、反抗は許さず、命令は必ず実行する、もし歯向かった場合には罰を受ける。
――その参、その対価として、三人組は僕に手を出さないし、関わらない。それは約束の期間を過ぎても有効として継続する。
馬鹿げた交換条件だが、僕を救いたい一心だったミカ姉には断ることなどできなかった。
そうして、続く記録映像では、全裸にさせられた彼女が隷属の交換契約に従い、恥辱にまみれた奴隷宣言をカメラに向かってさせられた。
「わたくし、心空 未可子は……ご、ご主人さまたちに……絶対服従の……ど、奴隷と……なることを……誓います。ご主人様には、この……うぅ……処女マ×コを……捧げますので、どうか……うぐぅ……順々なめ、牝豚……奴隷に……なれるよう……厳しくちょ、調教……して下さい」
カメラに向かって大股を開いて、自らの手で秘部の奥までさらしながら、涙ながらに笑顔で宣言させられる。
あまりの恥ずかしさに泣き崩れるが、そんな彼女に彼らは紅い綿ロープを手に持って迫る。
「あ、いやッ、なんで縛るの、言うこときくっていってるのに」
背後に組まされた両手首をロープで縛られて、ミカ姉は嫌悪の声をあげる。だけど、絶対服従を誓わされているために抵抗は弱々しく、悔しげに身体にロープが巻かれていく。
「うるせぇ、散々ボコボコにしておいて良くも言えるなぁ、また暴れないように縛っておくんだよ」
「それに奴隷の調教といったら、こうやって自由を奪うもんだよ。すぐに首輪とか卑猥な衣装とか……あぁ、バイブとか道具も買い揃えねぇとなぁ」
「そうだぜぇ。そのうち縛られただけで濡れちゃうようになるかもなぁ」
「ば、馬鹿じゃないのッ、そんな変態になるわけないでしょッ」
想像してたよりも大きなミカ姉の乳房、その上下を横切るように南波の手によってロープが巻かれていく。
迷いもなく、手慣れた印象の縛り方だった。女性経験も済ませてるだけでなく、そういうプレイの経験があるのだろう。他の二人に比べて余裕があり、ミカ姉の耳元でなにやら囁きながら緊縛を完成させていった。
「あぁ、こんな格好なんて嫌ッ……うぅ、恥ずかしい……」
ミカ姉は後ろ手に縛られた上、両脚がM字開脚になるように縛られてしまう。
大きな乳房をさらに強調するように根元をロープで絞りだされ、スラリと長い脚も折り曲げた状態で脛と太ももがグルグル巻きにされていた。
ゴロンと仰向けに転がされれば、股間を隠すことも難しい。必死に不自由な脚を閉じ合わせようとするのを、両側から押さえつけられて封じられてしまう。
「ほら、隠すなよ。折角、処女マンを捧げてくれるんだから記念に撮っておかないとなぁ」
全裸になった南波がカメラを片手に、緊縛されたミカ姉に近づく。その股間では不気味に黒ずんだチ×ポが勃起した状態で見えた。
「なんだよそれ、そんなデカいのでミカ姉の……うぅ、やめろ」
まだ濡れてもいない秘部に潤滑用のローションを塗りつけ、ゆっくりと亀頭が押し付けられる。
「あぁ、や、止めて……やっぱり、それだけは許してぇ」
「嫌だねッ――おらッ、入ったぞッ……へへッ、キツキツだなぁ……さぁーてと、では処女膜の開通だ」
「い、いや、いやだぁ、やめ――ぐぅぅぅッ」
「ほら、呆気なく貫通したぜぇ、これで女になったわけで、俺が初めての男ってわけだ」
「うぅぅ……」
処女を失ったことに勝ち気なミカ姉もポロポロと涙を流す。その泣き顔も股間から滲み出る血の痕跡もカメラは克明に記録していった。
「最初はアイツにあげたかったか? そりゃ残念だったなぁ、さーて、そんじゃぁ、その初めての男の感覚をこれから身体に刻み込んでやるからな」
「――いッ、ぐぅぅぅ」
「痛みで泣き叫ばないのは偉いが、それだと可哀想だよなぁ、よぅ、お前らも少し手伝ってくれよ」
親切そうな言葉だが、痛みで耐えるミカ姉に対して、のっけから荒々しい挿入をしている。
声をかけられた仲間ふたりも、待ってましたとばかりに緊縛された彼女に手を伸ばす。
ひとりが乳房を荒々しく揉みたて、徐々に勃起してくる乳首を咥えて、チロチロと舌で転がしてはネチッコイ愛撫を繰り返す。
その一方では、もうひとりが彼女の顔を挟み込んで、無理やりキスを交わそうと迫った。
「んんーッ、い、いやッ、絶対に嫌よッ」
「文句の多い奴隷だなぁ、ほれ、援護射撃してやるから、初キスはお前が奪っちまえよ」
南波がピストン運動を繰り出しながら、その根元に隠れるクリ×リスを指先で探し出す。器用に包皮を剥き上げると、ローションをまぶした指先で扱いてみせる。
「あッ、そこ、ダメッ……ほんと、ダメッ、ダメだから――むぅ、むぐぅぅ」
本人もあまり触れてなかったらしい急所を責められて狼狽するところで、唇も奪われてしまう。
無理やり入り混んでくる舌の感触に、嫌悪の呻きをあげていた。
「さーて、これで初キッスもゲットと、あと何個初めてをゲットできるかなぁ、ひとまず俺は、次は初中出しで綺麗な子宮を俺のザーメンで満たしてやるよ」
南波はミカ姉の腰を掴むと、本格的な挿入に入った。
ドスドスと音が聞こえそうな激しい挿入を受けて、緊縛されたミカ姉の乳房がバウンドする。
「ほら、そろそろ出してやるからな」
「――ぷはッ……えッ、ちょっと……ちょっと待って、避妊してない……いや、ダメよ、それだけはダメぇぇ」
「本当に、うるせえ奴隷だなぁ、絶対服従なんだから、文句を言うなよぉ、安心しろ孕んだら堕ろす手術代は払ってやるよ」
「いや、いやッ、いやだぁ、赤ちゃんできちゃう」
「ほら、糞ガキのチ×ポで犯されて孕みやがれッ」
ミカ姉が泣き叫ぶ中、雄叫びとともに南波は激しく腰を打ち付け、ブルブルと腰を震わせると恍惚の表情を浮かべて堪能する。
それから処女を奪い、中出し射精までした征服成果をカメラにおさめて、すっかりご満悦の様子だ。
「あぁ、ミカ姉……ミカ姉がぁ……」
子宮に憎い糞ガキの精液を注ぎ込まれて、恥辱の涙を流すミカ姉。その画面の彼女と一緒に僕も泣き崩れてしまう。
だけど、映像はまだはじまったばかり、二ヶ月近くの記録映像が延々と続いていく。
三人に代わる代わる犯されたあとは、犯してもらったチ×ポを清めるのが奴隷の礼儀だと称して、フェラチオ奉仕を特訓させられる。
ちゃんとしたキスの経験もないミカ姉の口に次々と肉棒が咥えさせられて、時には激しいイラマチを混ぜながら奉仕の仕方を教え込まれる。
口腔奉仕を覚え込ませたら、性交は複数人数が基本となった。
激しく貫かれながら口にも含まされ、時には3人目も彼女の乳房にチ×ポを挟み込んでパイズリを楽しむ。
身体のすべてを使い性処理の道具とするとともに、まるで全身を汚染するように精液をぶっかけては、白濁にまみれたミカ姉に感謝のコトバを言わせた。
ミカ姉は常にロープや新たに買い揃えた革製の拘束具で自由を奪われ、奴隷の証である首輪を嵌めさせられる。
それは空手使いである彼女の抵抗を封じるとともに奴隷の身分であることを心身に刻みつけているようだ。
それは彼らの元を離れている時も続く、リモコン式のバイブレーターを挿入された上で鍵のかかった貞操帯で遠隔管理されていた。
毎日のように犯され続け、ミカ姉の方にも徐々に変化が現れる。
抵抗するだけ相手を喜ばせると知り、嫌悪の表情で睨みつけても手を出すことはなくなった。
その一方では徐々に犯される快感を覚えさせられ、戸惑いながらも喘ぎを漏らしはじめていた。
三人組による調教は室内だけに留まらず、野外にも広がる。
奴隷衣装のボンデージ姿にピンク色のローターを挿入すると、あの目立つ真紅のコートを羽織っただけで連れ回わし、野外プレイを楽しむ。
満員電車での痴漢プレイや深夜の公園での露出散歩など、次々と悪辣なことを考えては実行していく。
極めつけは両親が不在時を狙っての自宅での調教だ。
日常を過ごす自室のベッド、家族と団らんするリビングのソファと次々と場所を移して調教していく。
そして、浣腸を施されて風呂場で排泄させられた後は、お尻まで犯されることになった。
ついにお尻まで犯されて、サンドイッチでの二つ穴を犯される被虐の快感を覚え込まされていく。
すでに開発された肉体はやすやすと快楽を受け入れて、意志とは関係なく簡単に悶え狂わされるようになっていた。
イキたくないと叫びながら、ついには盛大に潮を吹き、白眼を剥いて失神する彼女の姿が涙で見えなくなっていく。
そうして、続いた映像も先程に送られてきたファイルで最後を迎える。
ベッドに腰掛ける南波の姿が映り、邪悪な笑みを浮かべていた。
「どうよぉ、たっぷりと未可子が調教される様を楽しんだか? 約束だからなぁ、お前には金輪際近づかねぇから安心しな。それとコイツも期限だから返却するぜ」
その言葉を合図にカメラが動くと椅子に拘束されたミカ姉の姿が映る。
黒革の拘束具によって裸体は厳しく締め付けられ、肘掛けの両脚を掛けるようにM開脚で固定されている。
股間のふたつ穴に極太のバイブが押し込まれ、ピアスが貫くクリ×リスには電マが、乳首にはリングピアスにローターが垂れ下がり、激しいモーター音を立てて駆動している。
どれだけ長い間、そうやって責められていたのか、艷やか上気した裸体は体液で濡れ光り、溢れ出した愛液でフローリングの床には大きな水溜りができていた。
永遠と続く責めに、目隠しとヘッドフォンを装着された頭部をイヤイヤと振りつつも、噛まされたボールギャクの奥からは甘い媚声を漏らしている。
時折、絶頂を迎えるのかひときわ大きな呻きをあげて、拘束された身をエビ反らせては盛大に潮を吹いてしまう。
「どうだよぁ、見事な淫乱マゾ豚奴隷に仕上がってるだろう? もう、人並みのセックスなんかじゃ満足できねぇように肉体も改造してるあるからなぁ、お前に満足できずにこっちに来ても文句は言うなよなぁ……あぁ、サービスで使った調教道具は置いていくからよぉ、精々、愛しのミカ姉に逃げられねぇように満足させてやるんだなぁ」
その言葉を最後に映像は消える。だけど、僕は先程までの場所に見覚えがあって愕然としたままだった。
そこはミカ姉の自室、壁を挟んだ向こうの空間だ。映っていた置き時計が示していたのは少し前の時間、つい先程まで南波らがそこに居たことになる。
「僕が映像を見ている間、ずっと横にミカ姉がいて責められていたのか……」
ヨロヨロと覚束ない足取りで玄関をでると、そのまま隣の玄関ノブに手をかける。
――ガチャッ
扉は抵抗なく開き、誰も応対に出る気配もない。ただ、奥から獣のようなうめき声が微かに聴こえるだけだ。
僕はその呻きに導かれるように、ゆっくりと奥へと進む。
そして、ミカ姉の部屋へと入るドアを開けた。
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