強者の定義 狙われた教壇のヴィーナス

【5】 柔肌を執拗に這う舌先

「将尊さま、ご用意ができました」

 インターフォンが伝えるその知らせに、今か今かと待ちわびていた将尊は、ソファから飛び起きると、同じフロアにある特別調教室へと、いそいそと向かった。

「瑠華……瑠華、待ちわびたよ、俺様の瑠華」

 将尊は、興奮で震えてしまっている手で、調教室の扉を押し開いた。
 そこは、まるで将尊の醜悪な欲望を具現化したかのような部屋だった。

 薄暗く照明を落とした室内の天井からはフックや拘束用のベルトの付いた鎖が無数に垂れ下がり、周囲の壁には様々な女を責め立てる道具や雌奴隷へと貶める拘束具が整然と掛けられており、その脇には電動開脚台やロディオマシンのような大掛かりな装置が所狭しと置かれているのだが、正面の壁だけは一面が巨大な鏡になっていた。
 そんな部屋の中央に眩いライトの光に照らされ瑠華は吊るされていた。
 
 
―― 高々と真上に上げさせられた両手首に、天井から垂れ下がる鎖に取り付けられた手枷がガッチリと嵌められ、その身を吊るされている…… ――

―― ようやく爪先立ちできる高さまで吊り上げられた状態の瑠華の両脚は、これでもかというほど、大きく左右に開かされ、床のU字フックに鎖で繋がれた足枷によって、ガッチリと固定されていた…… ――

―― 連行時には身に着けていたホリゾンブルーの下着は既に剥ぎ取られており、代わりに瑠華の惚れ惚れするような見事なプロポーションの裸体を黒革の拘束具がギチギチと戒めている…… ――

―― Gカップを誇る豊満なバストには、2つの穴の開いた黒革の乳房搾乳枷が装着されていた…… ――

―― ハーネスによってギッチリと彼女の上半身に巻きつけられた厚手のハードレザー製の革板に空いた縁がギザギザになっている2つの穴から、瑠華の豊乳が根元から搾り出すように突き出されている…… ――

―― 下半身には、ピッチリした黒革のパンツが履かされているのだが、秘所を隠すべき場所には布地がなく、陵辱者の手から守る役目を果たすどころか、かえって卑猥な雰囲気を醸し出していた…… ――

―― 瑠華の細い首には、黒革の幅広な首輪が嵌められ、その前面には彼女の牝奴隷としての管理番号を示す『30』という数字が刻印された金属プレートが埋め込まれている…… ――

―― ガックリと項垂れた彼女の美貌には、アイマスクとボールギャグが黒革のハーネスで繋がれ一体化した顔面拘束具がギチギチと頭全体を締め付けるように装着させられており、その表情を窺い知る事は出来なかった…… ――


 そんなライトアップされた人の字に戒められ吊られている瑠華の姿に、将尊は暫くポカーンと間抜けに大きく口を開け見惚れていたのだが、次第に興奮で身体を震わせ始めると、その顔に好色そうな笑みを浮かべた。
 そして、まるで釣り上げた大魚を眺めるかのように、彼女の周囲をグルグルと回り、芸術品のように素晴らしい彼女の裸体を満足そうに眺める。

(ウヒヒッ、こりゃ、想像以上だぁ)

 何度も夢見た瑠華の裸体だったが、実物は将尊の想像以上の代物だった。

――はーッ、はーッ、はーッ……

 食い入るように見つめ、次第に興奮で息遣いを荒くすると、そろそろと、乳房搾乳枷で根元から搾り出され、パンパンに張った豊満な乳房へと芋虫のように太い指を伸ばしていく。
 そんな将尊の気配に気が付いたのだろう。不安げにしていた瑠華が、ビクッと身体を震わせ強張らせた。
 その様子に将尊はニタリと笑うと、両手でムンズと乳房を鷲づかみにし、荒々しく揉み立て始めた。
 
「――ひッ!? ひゃ、ひゃめッ」」

 その感触にビクッと身体を大きく仰け反らせた瑠華は、口枷の下で嫌悪の悲鳴を上げると、乳房を掴む指を振り払おうと拘束された上体を必死に左右に揺するのだが、将尊は柔肉に指をキツク食い込ませ、それを許さなかった。
 それどころか、脂ぎったニキビ顔を豊乳の谷間に埋めると、舌を這わし始めた。

「ウヒヒッ、うっほーッ、すげー感触! こんなにデケェのに張りがあって、最高の揉み心地じゃん!!」
「ひゃへーッ! いっひゃーッ!!」

 白い柔肌にゾゾッと鳥肌を立て、瑠華は顎を仰け反らせ、口枷を噛まされた美唇の合間から嫌悪の悲鳴を上げ続ける。

――キシッ、キシッ、キシッ……
 
 彼女が必死に拘束された身を揺するたびに、四肢に繋がれ人の字に戒めているピンと張った鎖が空しく軋む音を奏でるばかりで、たいして身体を動かせず、纏わり付く将尊を振り解く事が出来なかった。

「うっひーッ、うめーッ、瑠華ほどの美人だと汗も旨ぇぜ!!」

 ベロベロと乳房搾乳枷から突き出された豊乳をむしゃぶるように異様に長い舌を這わす将尊を、どうする事も出来ず、瑠華は唯一自由に動かせる首をイヤイヤと左右に振る。

(こ、こんなヤツに私の身体を好き勝手されるなんて……)

 あまりの悔しさに、アイマスクの下の瞳には悔し涙が浮かんでいた。
 そんな瑠華をより責め立てるように、将尊は乳房の先端でピンク色に佇み乳首へと指を這わしていく。

「――ひぐッ!!」

 唾液を塗した太い指先で乳首を摘み、コリコリと指先で転がしては、時折、爪を軽く突き立て刺激する。
 
「ふーッ、ふぐーッ……」
「ウヒヒッ、勃ってきた、勃ってきた! 瑠華は、感じやすいんだねぇ」

 嫌らしい笑みを浮かべ、上機嫌にはしゃぐ将尊の声が、瑠華の心を逆なでする。
 だが、その心とは裏腹に、嫌悪する男の手による刺激と分かっていても、次第に反応してしまう我が身が恨めしかった。

(でも……こんなヤツに心は絶対に屈っしてやるもんですかッ!!)

「――はぅッ!!」

 不意打ちで乳首に吸い付かれ、チュパチュパと大きな音を立てながら吸いたてると、拘束された身体が大きく仰け反った。

(や、やっぱり、いやーッ!!)

 イヤイヤと首を振り立て、悔しくて身体を揺すると、四肢にピンっと繋がれた鎖が再びギシギシと音を立てる。
 だが、将尊はハァハァと息を荒らげながら執拗に瑠華の柔肌に舌を這わし続けた。両乳首を散々、吸い立て硬く勃ったせると、今度は乳房の縁を沿うように舌を這わせ、両腕を頭上に吊り上げられ生し出しになっている脇の下へ、鼻を埋め、クンカ、クンカと鼻を鳴らしその香りを楽しみながら、ベロンと舌で舐め上げる。
 
「――ひーッ!!」

 その感触に、ゾワゾワっと背筋を逆立て、寒気の為に瑠華が身体を震わせた。
 そうして、瑠華の上半身が見る見る将尊の唾液で汚されていき、彼女の汗と交じり合い、白い肌にヌメヌメと妖しい光を宿らせていった。



「ぐッ……ふッ……んッ……ッ……ン……」

 最初の荒々しさから、いつしか将尊の舌は優しく瑠華の身体を伝い、白い柔肌にヌメ光る唾液のラインを引きながら這わされ、彼女の身体に唾液を塗りつけていく。
 それに少しでも反応して相手を喜ばせまいと、噛まされた口枷を必死に噛み締め、瑠華は必死に耐えようとする。

「ふッ……あぁ……んン……ひゃッ!!」

 二の腕、喉元、うなじ、順々に舌は這わせてたかと思うと、舐められている所に意識が集中している不意を突くように、急に背筋をベロンと舐められ、口枷を噛まされた美唇の合間から情けない声を出してしまっていた。
 脇の下から腰へにかけての、惚れ惚れするような女性的ラインを舐められると、吊られた女体が、無意識のうちに激しくうねってしまう。

「あッ……あ、あぁぁ……」

 的確に女の弱い箇所を、将尊の舌は執拗に這い、徐々に反応させていく。
 当初は10代のガツガツして荒々しい雑な前戯を予想していた瑠華であったが、アイマスクで視界を塞がれているのも手伝い、予想外に巧妙なその舌の動きにいつの間にか意識を集中してしまっていた。
 意識しだすと、その舌は、打って変わって、敏感な女の急所をわざと避ける様な動きをしだし、瑠華を焦らし始めるのだが、その舌の動きにもどかしく感じ始めると、不意打ちの様に予想外の所を舐められ、いつしかそれに激しく反応するようになっていった。

「はぁ、はぁ……んっ……はぁ、はぁ……つッ……くッ……」

 知らず知らずのうちに、瑠華の息が乱れ、彼女の白い柔肌が、徐々に淡い朱色へと染まっていく。
 その肌には、瑠華の汗と将尊の唾液の混ざり合った体液が塗りこまれ、ライトに照らされ妖しく濡れ光っていた。
 そうして、人の字に吊られた女体が、もどかしそうにうねられるたびに、その四肢に繋がれた鎖がキシキシと音を立て、彼女の切なそうな息遣いと将尊のピチャピチャと音を立てる舌音がその上に被さり、妖しいハーモニーを地下の特別調教室に響かせるのだった。





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