淫獣捜査スピンオフ 女子大生 美里 夏貴の危険な取材旅行
【3】虜囚となった女子大生
捕らえられた夏貴は、美浜邸の地下へと連れ戻されていた。
屋敷のガレージにある貨物用エレベーターには存在しないはずの地下へと降りることができる。
自然の洞窟を利用した秘密の空間を倉庫として利用して、船着き場や増設した小部屋の並ぶ通路へと繋がる。
エレベータから下ろされた夏貴は頭に被せられた布袋を外された。
だが、彼女の足技を警戒してか足首には鎖で繋がる枷がはめられおり、周囲を屈強な男たちが囲んでの連行だった。
周南を先頭して移動した先は、先ほどの二人の男たちが立ち話していた場所だ。その奥にある通路の右手には鉄格子をはめられた牢屋がいくつも並んでいた。
中には首輪をはめられた全裸の女性たちが憔悴した様子で蹲っているのが見える。
その中に失踪事件の被害者が混ざっているのを確認して夏貴は陽介の推測が正しかったことを確認した。
「その顔だと、やはり女どもの失踪の方で探りを入れてきたようだな」
目ざと夏貴の表情の変化を見ていた周南がニヤリと笑う。
暴力だけの間抜けな男かと思っていたが、若頭になるだけに意外に観察力があるようだ。
夏貴は表情を引き締めて警戒を強めることにした。
彼女を連れた一行は牢屋を横切ると、その奥へと向かう。通路の突き当りには二つの鉄扉が並んでいた。
「――んぐぅぅぅぅッ!!」
突如、左手の扉から凄まじい呻き声が聞こえてきて、思わず夏貴はビクッと肩を震わせてしまう。
だが、周囲の男たちは慣れた様子で顔を見合わせて残忍な笑みを浮かべていた。
「あぁ、驚いたか? ここは拷問室だよ。先客がいて使ってるからなぁ、お前さんにはこっちの部屋を使う」
連れ込まれたのはコンクリートが剥き出しの殺風景な部屋だった。
奥にも同様の鉄扉があるだけで地下だから当然のように窓もない。
圧迫感を感じさせる部屋には拘束用ベルトがついた頑丈そうな椅子と黒いエアベッドが置かれいるだけだ。
左手の壁には大きな鏡が埋め込まれており、ヤクザたちに取り囲まれて連行される絶望的な自分の状況を再確認させられた。
「おらッ、大人しくしてろよ」
エアベッドの上に夏貴を突き飛ばして、周南と立ち話をしていた二人を残してあとの男たちはゾロゾロと部屋から出ていった。
――ガチャリッ
男たちの退出が終わるのを見計らっていたように反対の扉が開いた。
そこから出てきたのは妙齢の女性――美浜 治美であった。明るく染めたウェーブの掛かった髪をなびかせてカツカツとモデル歩きをしてくる姿は、テレビの取材でもお馴染みの姿だった。
派手なドレス姿も華やかな彼女には良く似合う。洗礼された動きと上品そうな顔立ちである彼女だが、場所が場所だけに浮いてみえる。
だが、そんな彼女と相対する強面のヤクザたちはなぜか緊張した様子で、直立不動の姿勢で立っているのだ。
「あらあら、可哀そうに手首から血が滲んでるわよ。誰かしら、手錠なんか使ったのわ」
おっとした口調で彼女は周南を見つめると、彼はダラダラと冷や汗を流し始める。
「申し訳ありませんッ、この街からの逃走を阻止してくれた警官たちが使用したようですッ」
「あら、そうなの……女の子を雑に扱うなんて酷い人たちね」
「はいッ、厳重に注意しておきますッ」
「注意だけなの? 貴方たちはすぐに忘れてしまうでしょう? それだけではダメよねぇ」
「はいッ、同様の痛みを伴う罰を与えます……どうか、それでご容赦下さい」
「もぅ、しょうがないわね……」
「ありがとうございますッ」
終始おっとりとした口調での会話であったが、虎王会の若頭の緊張が緩むことはなかった。
報告を終えた彼は逃げるようにして部屋を出ていった。
「さぁ、貴方たちには、いつも通り手伝ってもらいますわね。まずは確認しましょうか」
その言葉に残っていた二人は嬉々とした様子で動き出し、エアベッドの上に転がされた夏海へと手を伸ばしてきた。
「んん――ッ!!」
ライダースーツのフロントジッパーが荒々しく下ろされた。
するとレモンイエローのスポーツブラと日焼けした素肌が現れる。薄い布に覆われた胸の膨らみはCカップといったところだろう。ビキニタイプの水着の跡がクッキリと残っている。
スーツを肩から脱がされて華奢な肩や括れた腰も露わになると男たちの口元には自然と下碑た笑みが浮かんでくる。
だが、手錠をかけられた状態ではスーツを完全に脱がすことはできない。
手錠さえ外されれば、人数が少ない今なら逃げ出すことも可能かもしれない、そう密かに狙う夏貴であったが、その狙いは脆くも外れてしまう。
男たちはナイフを取り出すとスーツを切り刻み始めたのだ。厚い革に手こずりながらも素肌から剥ぎ取っていった。
下着姿にさせられた夏海は脚を折り曲げて少しでも素肌を隠そうとするのだが、その脚を掴まれて足首の縄を解かれるとM字になるように幅広のベルトで固定されてしまうのだった。
太ももと脛をグルリと巻かれた幅広のベルト。そこから伸びたベルトが首の後ろを通り、反対のベルトへと繋がれる。そうして膝が乳房の左右にくるほど引き上げたM字開脚の姿勢で両脚を固定されてしまうのだ。
その姿で仰向けに転がされれば、もう自力で起き上がることもできない。
準備を終えた男たちが後ろに下がると、入れ替わるようにして治美が正面を陣取った。
「張りがあってスベスベね。日焼けしているのは少し残念だけど綺麗な肌よね」
「うッ、うぅ……」
妖しく熱を帯びた視線を注いて、治美の細くしなやかな指が夏貴の肌を撫でていく。
おもわず鳥肌をたててしまった夏貴だが、それは氷のように冷たい指の感触だけではなかった。
自分でもわからない嫌悪の感情が目の前の女を見ていると湧き上がるのだ。
五十代に届くとは思えない潤いのある美肌を治美はしている。なにも知らなければ二十代といわれても納得してしまいそうだ。
だが、その柔らかな笑みを浮かべる美貌はどこか人形めいていて、不自然を感じさせられる。
夏貴は以前に陽介に教えてもらった「不気味の谷」という言葉を思い出した。
ロボットや人工知能が人間に近づくにつれ、その外見や動きが人間に似ていると好感を持たれるようになるのだが、一定の境界線を超えると、急激に不気味さが増してしまうというのだ。
その境界線を不気味の谷と言い表しているのだが、それに似た感覚を目の前の治美から感じていた。
「――むぐぅ!?」
そんな夏貴の想いとは別に、治美の指先がショーツに触れてきた。
ブラジャーとお揃いの薄い布地をなぞる指はゆっくりと股間へと移動すると底部の薄溝を探すように上下運動へと変化してくる。
「うふふ、頬を染めちゃって初々しい反応ね。貴女には期待できそうね」
同性に身体をまさぐられる感覚に嫌悪を覚えて、目尻に涙を浮かべながらもキッと相手を睨む。
だが、治美は気にした様子もなく愛撫を続けて夏貴のことを嬲り続ける。
「だんだんと潤ってきたわね。感度も良いみたい。ますます期待してしまうわね」
「んッ……うふぅ……ん、んんッ……」
愉しそうに指を這わす治美、その女の感覚を把握した刺激を前にして夏貴は徐々に睨みつけているだけの余裕がなくなってきていた。
猿ぐつわを噛みしめて、甘い声を出すまいと必死に堪えるのだが、その鼻先からはいつしか切なげな音色がこぼれていた。
そうして、ようやく治美の指が離れた時には夏貴は全身を桜色に上気させて、フーッ、フーッと荒い鼻息を立てさせられてグッタリとしているのだった。
「それじゃぁ、そろそろ確かめさせていただこうかしら」
そういって広げた彼女の手にヤクザ者がナイフを手渡す。
その切っ先はショーツのサイドを瞬く間に断ち切ると、股間から薄布を剥ぎ取ってしまう。
「ううッ」
治美とその背後に控える二人の男の前に、夏貴の秘部がさらけ出される。
綺麗なサーモンピンクの薄溝が先ほどまでの愛撫によってうっすらと濡れ光っているのが見える。
そこへ治美の細い指が添えられて左右へと押し広げていくのだった。
「んん――ッ!!」
誰にも見せたことのない秘部の奥まで覗かれることに、夏貴は拘束された身体を揺すり必死に阻止しようとする。
だが、二人の男によって肩を掴まれてしまうと、もう動くこともままならない。
美魔女によって秘部の奥地まで覗き込まれて、肉体を検分されてしまうのだった。
「今回は、どうですか?」
恐る恐るといった様子で尋ねてきた男に、治美は指差を濡らした愛液を舐めとりながら満面の笑みで応えてみせる。
「えぇ、間違いなく処女ね」
その言葉に男たちはなぜか露骨に落胆していた。
その理由は、治美がなぜだか処女である美女を求めており、虎王会の人間を使って誘拐させていたからだ。
その目的に関しては若頭以上の立場でない者には知らされておらず、協力するように指示を出してきたのも上位の組織からであった。
末端の構成員である彼らは知る必要もなく、彼らも余計なことを知る気もない。
ただ、協力すれば非処女であれば自由に嬲ることができ、飽きれば海外に売り払って利益をまるまる頂けるのだ。
だが、今回のように捕らえた女が処女であれば話は違う。彼らは手出しをすることが出来ない為に、落胆していたのだ。
「そうガッカリしないで、隣でタップリと愉しんでらっしゃいな」
暗に邪魔だから部屋から出ていけという意味が込められているを男たちは理解していた。
渋々ながらも男たちが部屋から出ていくと、残るのは拘束された夏貴と治美のふたりだけとなった。
「さぁ、これで誰の目も気にする必要はないわよ」
身につけていたドレスの止め金具を外し、スルリと足元に広げる。
その下から露わになった下着姿もやはり年齢を感じさせない若々しいものだった。
量感もタップリの乳房は垂れることなく突き出ており、レースをふんだんに施したブラジャーを外してもその釣鐘形状を維持している。
反対に腰はコルセットでもしているかのような見事な括れようで、ツンと吊り上がるヒップとのラインは男なら垂涎ものだろう。
肉感ある臀部から太ももの太さは好みの分かれるところだろうが、日本人離れした西洋人のような体型は見事としかいいようがない。
「どうかしら、綺麗なものでしょう? この美しさを求めて権力者の奥様方が私のもとにやってくるのよ」
確かに美しい肉体だと夏貴も思った。だが、それは外見の話で内から滲み出るいいようのない嫌な気配を目の前の女から感じていた。
年齢を考えれば不自然なほどの美を誇る目の前の女性より、すでに皺も目立つ地元の同年代の女性の方が魅力的に感じてしまう夏貴であった。
その考えを口にしないでも伝わってしまったのだろう。それまで終始にこやかにしていた治美の表情が豹変する。
「なぁにぃ、なにか言いたそうねぇ」
眉間に皺を寄せて細められていた目が見開く。ギロリと睨みつけてくる瞳には狂気めいたものが宿っていた。
荒くれどもが多い男の門下生たちを相手にしても怯むことのなかった夏貴も、それを前にして腰が引けてしまう。
常識を逸してなにをしでかすかわからない、そう感じさせるものが治美にはあるのだ。
「そうそう、従順な女の子は可愛いわよ」
夏貴の様子にすっかり機嫌を直し、笑顔に戻ると壁の鏡で顔のチェックをする。
「この歳になると皺とか大敵なのよ。やっぱり笑顔が一番よね」
振り向いた時には前と同じ笑顔を浮かべているのだが、夏貴には前以上にそれが作り物めいて見えてしまう。
そんな彼女を治美は抱き起すと背後から抱えるようにしてエアマットの上に座ってみせる。
ちょうど鏡を正面にしているので、笑顔を浮かべて背後にいる姿を夏貴にも視認できた。
その指がゆくりと拘束された肉体に触れて、再び愛撫を開始するのだった。
「うッ……んんぅ……」
唯一残っていたスポーツブラも捲し上げられて、乳房も露わにされる。
その表面をまるで鳥の羽でなぞるようにフェザータッチを繰り返す。
乳首には直接には触れずに寸前で脇へとそれていく。そうして皮膚の感覚を敏感にさせていくのだ。
「どう? おなじ女に触れられるのも悪くはないでしょう?」
耳元に熱い息を吹きかけながら囁き、首筋へと舌を這わせていく。
セックスの経験もなく、自慰行為しか知らない夏貴には未知の刺激ばかりだ。
勝気な彼女を徐々に骨抜きにしていくのだった。
「あら、ここは凄いことになってるわね」
指摘されて視線を股間へと向ければ、エアマットがまるで失禁をしたかのように濡れており、秘裂からはとめどもなく愛液が溢れ出しているのだった。
「たくさん感じてくれているのね。嬉しいわ」
「んッ……うふぅ……」
秘裂に指を這わされ、柔毛に隠れる肉芽を探り当てられる。
包皮から頭を出していたところをノックしてやれば、ムクムクと充血してその硬さを増していく。
敏感すぎて自らでは触れることもできない秘所だ。そこを軽く触れられるだけで顎を反らしてしまう。
「むぐぅぅぅッ」
「うふふ、敏感なのね」
慈しむように笑顔で触れながら、確実に夏貴を追い込んでいく。
ついに恐れていたものが迫ってきた。官能を刺激して押し上げられた肉体は、ついに絶頂を目前としていた。
急に暴れ出した夏貴の身体を脚で挟み込み、逃走を阻止すると仕上げにかかる。
「そら、逝きなさいな」
「んぐぅぅぅッ!!」
甘く囁かれる耳元の声に導かれるように、夏貴は望まぬ絶頂へと昇らされていく。
髪を振り立ててイヤイヤと首をふりたてようとも、身体の感覚をすべて押し上げてくるような愛撫からは逃げることはできない。
身体の奥底から湧きがる肉悦が全身へと広がり、目の前が白く染まっていった。
「んッ、んんーーッ」
拘束された夏貴の身体が弓反りになるとビクン、ビクンと激しく痙攣する。
数秒の間をあけて硬直していた肉体が急に弛緩すると、治美の腕の中でガックリと力尽きた。
「どう、気持ち良かったでしょう?」
「フーッ、フーッ……うッ、うぅン」
あまりにも強い絶頂の感覚に意識は飛んだ状態だった。
朦朧として漂う視線が正面の鏡へと向けられた。
そこには肌をピンク色に上気させて、トロンと蕩けさせた表情をした女がいた。
再び与えられる刺激に身を震わせて、濡れた瞳で赦しを請うのが自分の姿だとすぐに信じられない。
それほどまでに今の夏貴は牝の顔をしていたのだ。
「ほら、また逝きなさい」
絶頂の余韻が収まらないうちに刺激を受けて、すぐに絶頂を迎えてしまう。
だが、それで終わりではなかった。治美は執拗なほど刺激を与え続けてくるのだ。
(あぁ、ダメッ、逝ってるッ、まだ逝ってるからッ!!)
背後に視線を向けて必死に訴えるのだが、治美はただ笑顔を浮かべるだけだ。
それどころか、細められた目の隙間から妖しい光を宿した瞳でジッと見下ろし、涙で頬を濡らして逝き狂う夏貴の姿に舌なめずりまでしていた。
そうして囚われの獲物を欲望のままに嬲り続けるのだった。
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